【2017年】
『神々のやどる霧島山−霊山霧島における山岳信仰』
【著者】森田清美
【出版情報】鉱脈社、2017年12月刊、2,000円
【紹介】「霊山霧島における山岳信仰。霧島神とは?信仰の諸相。文献や歴史、民俗から山岳宗教の実態に迫り、霧島六社の現在を伝える。」(HPより)
 
 鉱脈社
『徳川時代の異端的宗教−戸隠山別当乗因の挑戦と挫折』
【著者】曽根原理
【出版情報】岩田書院、2017年12月刊、2,600円(税別)
【紹介】「乗因(1682-1739)は、江戸中期における天台僧で特異な思想家である。信濃国戸隠山勧修院の別当に着任すると、山王一実神道に戸隠修験や「旧事大成経」に由来の霊宗神道を加えた「神道一実霊(れい)宗(そう)神道」を提唱したが、衆徒の反発を受け、本寺である寛永寺と対立元文4年、八丈島に流された。本書は、この乗因を突き動かした怒りや閉塞感を、<異端>と呼ばれる彼の思想から、明らかにする。」(HPより)
 
 岩田書院
『威力不動尊200回忌記念誌』
【出版情報】茅野市上古田九入来不動尊200回忌記念事業実行委員会、2017年11月1日刊
『立山信仰と三禅定−立山衆徒の檀那場と富士山・立山・白山』
【著者】福江充
【出版情報】岩田書院、2017年11月刊、8,800円(税別)
【紹介】「本書は、立山信仰の伝播者たる芦峅寺衆徒の東海地方での檀那場形成と、その地域で盛んであった三禅定の習俗について、特に江戸時代の実態について考察したものである。 この三禅定とは、富士山・立山・白山の三霊山を巡礼する、日本国内で最も壮大かつ苛酷な霊山・寺社の参詣旅行である。この三禅定関係史料が、なぜ芦峅寺の檀那場に多く残されているのか。本書では、これら道中記や、檀那帳を、32点・185頁におよぶ集計表としてまとめ、その分析を通して、立山信仰の広がりを明らかにする。」(HPより)
 
 岩田書院
『三河の秋葉信仰−火伏の神の系譜』
【編者】岡崎市美術博物館
【出版情報】岡崎市美術博物館、2017年11月刊、1,500円
【紹介】企画展「三河の秋葉信仰−火伏の神の系譜」の図録
 
 岡崎市美術博物館
『修験道本山派成立史の研究』
【著者】近藤祐介
【出版情報】校倉書房、2017年11月刊、8,000円(税別)
 
 校倉書房
『出羽三山 山岳信仰の歴史を歩く』
【著者】岩鼻通明
【出版情報】岩波新書、2017年10月20日刊、900円(税別)
【紹介】「近畿の大峰山、九州の英彦山とならぶ修験の聖地、4羽黒山。「雲の峰幾つ崩て月の山」と芭蕉が詠んだ主峰、月山。「語るなかれ聞くなかれ」の秘所、湯殿山。その長く複雑な歩みと、今も各地に息づく多様な宗教民俗、そして名所・旧跡を解説。人々を惹きつけてやまない〈お山〉の歴史と文化を案内する。」(HPより)
 
 岩波書店
『彦惣岩屋:幻の中世山岳霊場「伊予国奈良山」に遺る山岳修験の行場』
【編者】鬼北町・鬼北町教育委員会
【出版情報】鬼北町教育委員会、2017年10月刊
【紹介】山岳信仰遺跡めぐりトレッキング2「山岳修験の行場彦惣岩屋へ行こう」資料、「彦惣岩屋−幻の中世山岳霊場伊予国奈良山に遺る山岳修験の行場」平成29年度鬼北町埋蔵文化財活用事業
 
 鬼北町
『泰澄−白山信仰における意義を探る−』
【編者】福井県立歴史博物館
【出版情報】福井県立歴史博物館、2017年10月刊、1,500円
【紹介】「2017年秋の特別展「泰澄−白山信仰における意義を探る−」の図録です。白山開山の祖師として慕われる僧・泰澄を紹介しています。」(HPより)
 
 福井県立歴史博物館
『白山下山仏と加賀禅定道−白山開山1300年記念特別展』
【出版情報】白山市立博物館、2017年10月刊、300円
【紹介】特別展「白山下山仏と加賀禅定道」の図録
 
 白山市
『特別展 江嶋縁起』
【編者】遠山元浩
【出版情報】遊行寺宝物館、2017年10月刊、1,500円
【紹介】特別展「江嶋縁起」の図録
 
 遊行寺
『ONTAKE:神宿る山と人:御嶽山』
【著者】浅野恭正撮影、近藤誠宏監修
【出版情報】岐阜新聞社総合メディア局出版室、2017年10月刊、1,667円(税別)
【紹介】「国内で戦後最悪の火山災害となった2014年の御嶽山噴火。噴火のわずか13日前、偶然にも普段と変わらぬ山の表情をカメラに収めていた。そして、立ち入り規制が一部解除され再び御嶽へレンズを向ける。そこには厳しくも雄大な自然と、太古からの人々の祈りが一体となって存在していた。」(HPより)
 
 岐阜新聞社
『白山検定参考書』
【著者】白山市観光連盟
【出版情報】北國新聞社出版局、2017年10月刊、1,000円(税別)
【紹介】「017年の白山開山1300年を記念する出版で、2018年3月4日に初めて実施される白山検定の受験者が、白山市について幅広く学べるように編集されています。 参考書の内容は、約1億数千年前の地層である手取(てとり)層群など大地の成り立ちから今日のまちづくりまで広範囲にわたり、自然、歴史、文化財、人物など8分野で市を概観しています。 興味深い逸話を紹介する「こぼれ話」「そして今」などのコラムもあります。」(HPより)
 
 北國新聞社
【参考】白山検定
『異人探究 泰澄十一の疑問』
【編者】越前町教育委員会
【出版情報】越前町教育委員会、2017年10月刊
【紹介】「泰澄・白山開山一三〇〇年記念 企画展覧会」図録
 
 越前町
『豊原寺・東尋坊と白山へのまなざし』
【編者】みくに龍翔館
【出版情報】みくに龍翔館、2017年10月刊
【紹介】同展覧会の図録
 
 国立国会図書館
『聖なる山:六郷満山と仁聞』
【編者】大分県立歴史博物館
【出版情報】大分県立歴史博物館、2017年10月刊、700円
【紹介】特別展「開山1300年記念 聖なる山−六郷満山と仁聞−」図録
 
 大分県立歴史博物館
『英彦山の宗教民俗と文化資源』
【編者】白川琢磨
【出版情報】木星舎、2017年10月刊、4,000円(税別)
【紹介】「人々の篤い信仰に支えられ、千年もの歴史の中で特異な社会・文化を築き上げてきた日本三大霊山・英彦山。 明治政府による神仏分離令、それにつづくすさまじい廃仏毀釈の嵐で、全山が壊滅的なまでに毀損され、修験が否定された山からは山伏の姿は消えた。 そしていま、崩れた石垣から新芽が萌ゆるように、「神仏習合」をキーワードに力強い復興の兆しがみえてきた。 古代から現代まで、新進気鋭の研究者が英彦山を多方面から紐解く。」(HPより)
 
 木星舎
『法印様の民俗誌 東北地方の旧修験系宗教者』
【著者】関口健
【出版情報】岩田書院、2017年10月刊、8,900円(税別)
【紹介】「「法印様」(ほういんさま・ほういんさん)は、現在の東北地方において活動する旧修験系宗教者の近世的な有り様を伝える民俗的語彙の一つである。 本書は山形県内陸部を中心に今も活動を続けている法印様と、彼ら・彼女らを受け入れ、「法印様に拝んでもらう」人々の姿を明らかにしようとしたものである。」(HPより)
 
 岩田書院
『道が織りなす旅と文化』
【編者】和歌山県立紀伊風土記の丘
【出版情報】、2017年9月刊、1,500円
【紹介】「南海道や熊野古道沿いに出土した瓦や、経塚資料をはじめ、熊野信仰にゆかりのある御正体や熊野先達の影響を受けたとされる高知と愛知の神楽、西国巡礼と三十三度行者など、「湯」と「熊野」と「西国巡礼」をキーワードに多数の資料を紹介しています。」(HPより)
 
 和歌山県立紀伊風土記の丘
『静岡浅間神社の稚児舞と廿日会祭』
【編者】中村羊一郎
【出版情報】静岡新聞社、2017年9月刊、1,700円(税別)
【紹介】「桜の開花とともに市民の心を浮き立たせる静岡浅間神社の廿日会祭。その始まりは今川義元の時代、すでに演じられていた稚児舞楽でした。国の無形民俗文化財に選ばれた稚児舞と、駿府城下町の関わり、ねりの変遷などを豊富な写真とともに初めて1冊にまとめました。歴史文化、祭り好きの方にお勧めです。」(HPより)
 
 静岡新聞社
『「大乗寺御佛供水」は「白山水」の源流か』
【著者】東隆眞
【出版情報】北國新聞社出版局、2017年9月、1,000円(税込)
【紹介】「大乗寺住職である著者が、2017年に白山開創千三百年を迎えたのに合わせ、「大乘寺御佛供水(だいじょうじおぶくすい)」という白山信仰につながる湧水の存在をみつけ、これを現地踏査するなどして深掘り、見極める過程を綴っています。
 加えて、曹洞宗宗侶必携の掛け軸「龍天様」と白山信仰との関係を調査し、曹洞宗、大乘寺と霊峰白山との密接なつながりを説いています。」(HPより)
 
 北國新聞社
『歴史のなかの根来寺−教学継承と聖俗連環の場』
【編者】山岸常人
【出版情報】勉誠出版、2017年9月刊、4,104円(税込)
【紹介】「真言宗中興の祖・覚鑁(かくばん)の遺志を継ぎ、稀代の学僧である頼瑜(らいゆ)により、根来の地にて展開した新義真言宗の総本山、根来寺。密教における教相の修学拠点として、また事相相承の法流拠点として、数多くの修学僧が往来し、各地に所在する史資料がその法流の伝播と影響を今に伝えている。中世という変革の時代にあって、聖俗様々な要素の変容と葛藤の中で、真言寺院はいかなる営みを為し、展開していったのか。寺院史・政治史における最新の研究成果、また、根来寺遺構調査および文化財調査の新知見より、その実像を明らかにする。」(HPより)
 
 勉誠出版
『富士に祈る』
【著者】城ア陽子
【出版情報】大本山高尾山薬王院発行・ふこく出版制作、2017年8月30日刊
【紹介】第1章 富士信仰の成立、第2章 富士信仰の歴史、第3章 富士信仰の展開-教派神道-、第4章 富士信仰の行事、第5章 富士信仰と新宗教-解脱会-、富士信仰略年譜
 Mountain Mandalas: Shugendo in Kyushu
  (Paperback)
【著者】Allan G. Grapard
【出版情報】Bloomsbury Academic, 08-24-2017, $35.96
【紹介】In Mountain Mandalas Allan G. Grapard provides a thought-provoking history of one aspect of the Japanese Shugendo tradition in Kyushu, by focusing on three cultic systems: Mount Hiko, Usa-Hachiman, and the Kunisaki Peninsula. Grapard draws from a rich range of theorists from the disciplines of geography, history, anthropology, sociology, and humanistic geography and situates the historical terrain of his research within a much larger context.
This book includes detailed analyses of the geography of sacred sites, translations from many original texts, and discussions on rituals and social practices. Grapard studies Mount Hiko and the Kunisaki Peninsula, which was very influential in Japanese cultural and religious history throughout the ages. We are introduced to important information on archaic social structures and their religious traditions; the development of the cult to the deity Hachiman; a history of the interactions between Buddhism and local cults in Japan; a history of the Shugendo tradition of mountain religious ascetics, and much more.
Mountain Mandalas sheds light on important aspects of Japan's religion and culture, and will be of interest to all scholars of Shinto and Japanese religion. Extensive translations of source material can be found on the book's webpage.
 
 Bloomsbury
『特別展「霊峰英彦山−神仏と人と自然と−」図録』
【出版情報】九州歴史資料館、2017年刊、1,000円(税込)
 
 九州歴史資料館
『湯殿山の哲学:修験と花と存在と』
【著者】山内志朗
【出版情報】ぷねうま舎、2017年7月24日刊、2,500円(税別)
【紹介】「修験の山の奥の奥、その最深部に秘された信とは何か。本尊の懐の地を出自とする著者が、はるか西洋中世哲学の回廊を旅した果てに、再びこの問いに戻ってきた。厳密な論理の畑を耕すときも、湯殿山はいつも「私」に呼びかけていた、風のように、存在のように。 即身仏や修験の行者……、湯殿山信仰の本質はこれらに尽きない。語ることを禁じられた内実に出会うためには、遠回りする必要がある。それは「私」への旅、そして私を包み、在らしめる〈存在〉への道であった。」(HPより)
 
 ぷねうま舎
『神になったオオカミ:秩父山地のオオカミとお犬様信仰』
【編者】埼玉県立自然の博物館
【出版情報】埼玉県立川の博物館、2017年7月刊
【紹介】特別展「神になったオオカミ〜秩父山地のオオカミとお犬様信仰〜」図録
 
 埼玉県立自然の博物館
『白山のいざない:泰澄の開いた信仰の道と周辺の世界』
【編者】勝山城博物館
【出版情報】勝山城博物館、2017年7月刊、1,000円
【紹介】「平成29年度特別展覧会図録。開山1300年を迎えた白山・平泉寺。なぜ平泉寺は今の地に開かれたのか、周辺地域や白山へと登る禅定道の紹介と共にその背景を紹介します。新資料「白山道記」の全釈文も収録。全58ページ。A4版。」(HPより)
 
 勝山城博物館
『相応と良源−湖北の天台文化』
【編者】長浜市長浜城歴史博物館
【出版情報】長浜市長浜城歴史博物館、2017年7月刊、900円
【紹介】「回峰行の祖・相応(そうおう)、比叡山中興の祖・良源(りょうげん・慈恵(じえ)大師、元三(がんざん)大師)はいずれも長浜出身の天台僧です。
 平成29年は相応の1100年の御遠忌(ごおんき)にあたることから、これにあわせ、企画展「相応と良源-湖北の天台文化-」を開催、本書はその解説図録として刊行したものです。
 湖北に生まれた天台僧、相応と良源の事績、そして湖北の村々に受け継がれてきた多くの観音像を生み出す礎となった、天台文化に関わる資料を紹介しています。」(HPより)
 
 長浜市長浜城歴史博物館
『春夏秋冬〈自然〉に生きる』
【著者】塩沼亮潤
【出版情報】春秋社、2017年7月刊、1,400円(税別)
【紹介】「季節はめぐり、風景も人間模様もたえまなく移りゆくなかで、けっして変わらぬ人間のほんとうの生きかたをさりげなく説く、大峯千日回峰行大行満大阿闍梨・塩沼亮潤師の温かな法話。お師匠さまとのこころのつながり、法友やまわりのひととの交流で見えてくる社会の真実、山中でふと目にした草花のけだかい生き様に、胸を打たれ、心洗われ、あすへの勇気が湧いてきます。」(HPより)
 
 春秋社
『根来寺と延慶本『平家物語』−紀州地域の寺院空間と書物・言説』
【編者】大橋直義
【出版情報】勉誠出版、2017年7月刊、2,592円(税込)
【紹介】「覚鑁(かくばん)上人によって、大伝法院領荘園である弘田荘(和歌山県岩出市)に開かれ、頼瑜(らいゆ)が大伝法院の堂塔を移したことにより、新義真言宗の拠点として成立した根来寺。そこは単に「古刹」とするにとどまらない、多様な意義を有した寺院空間であった。 この根来寺において著述・編纂された延慶本『平家物語』と紀州地域との関わり、その書物としての成り立ちを再検討し、延慶本という書物が存在した場のありかた、延慶本が持つ説話論的な多様性を明らかにする。」(HPより)
 
 勉誠出版
『民俗誌・海山の間』
【著者】野本寛一
【出版情報】岩田書院、野本寛一著作集X、2017年7月刊、19,800円(税別)
【紹介】「海と山を離(さか)る平地の民俗、海山を結ぶ川・道、その標高差なども視野に入れた地形環境と暮らしの記録。全国各地の村々を歩いてきた著者が、釈超空(折口信夫)の歌集『海やまのあひだ』の標(しるべ)に倣い、日本民俗学が見落としてきた人々の思いをすくい取る。」(HPより)
 
 岩田書院
『中世の門跡と公武権力』
【著者】永村眞
【出版情報】戎光祥出版、2017年6月8日刊、9,504円(税込)
【紹介】「最新の研究成果から浮かび上がる中世門跡≠フ実態。 門跡の存在意義を問い直すとともに、法流・貴種・所領支配などの観点から、寺院および「門跡」個人双方の動向に着目し、時代を超えて朝廷・幕府と深く結びつく、門跡寺院それぞれの特質に迫る。」(HPより)
 
 戎光祥出版
『自然人』第53号(2017年夏号)(特集:白山開山1300年)
【出版情報】2017年6月1日刊、760円(税込)
【紹介】「世界有数の豪雪地帯である白山は、山麓の四方を潤し、水を司る神として古くから崇められてきました。白山は養老元年(717)、越前生まれの修行僧・泰澄が開山したと言われており、今年で開山1300年を迎えます。今回の特集では、人々の心をとらえて離さない白山の存在を、さまざまな視点から紹介しています。」(HPより)
 
 自然人
『「富士登山列伝頂に挑むということ」 : 富士山かぐや姫ミュージアムリニューアル1周年記念展』
【編者】井上卓哉
【出版情報】富士山かぐや姫ミュージアム、2017年6月刊、200円
『山の怪奇 百物語』
【編者】山村民俗の会
【出版情報】河出書房新社、2017年5月26日刊、1,296円(税込)
【紹介】「山村民俗の会」新旧会員による、山岳と山村の怪談、怪異譚、不思議な話の取材レポート。高山低山山麓、歴史伝説からさまざまな実見まで各地と多岐にわたる。」(HPより)
 
 河出書房新社
『石徹白「白山御師」資料集 : 及び御師檀那場探訪紀行記』
【著者】上村俊邦
【出版情報】2017年5月刊
【紹介】「石徹白出身の上村さんは、同地区の白山中居神社の元宮司宅などに残る「檀那場巡廻(だんなばじゅんかい)帳」を読み解き、全容を初めて書籍にまとめた。檀那場は信者のいる村や家のこと。巡廻帳は、御師の活動が活発になった江戸中期から昭和初期にかけて、御師たちが巡った檀那場を記録した帳簿だ。
 資料集の前半は、その内容を現代語に直し現住所なども加えて掲載。檀那場は東海・北陸・信州をはじめ遠くは山梨や岡山まで及んだ。旅程と共に祈?(きとう)料など訪問先で得た礼金や寄進の額なども記されている。
 後半には、上村さんが2011年から10回にわたり車で各地を訪ねた紀行文を収めた。愛知、長野、石川、奈良、岡山など御師の足跡をたどり、各地の神社や博物館を訪ね、檀那場のあった地区の人々に話を聞いた。御師の檀那場巡りは昭和初期には途絶えたとみられ、御師を直接知る人はほぼいないが、巡廻帳に祖父の名前を見つけ感嘆する人にも出会えた。」(朝日新聞(岐阜)2017年11月15日より)
『親鸞聖人と山伏弁円と板敷山』
【著者】今井雅晴
【出版情報】自照社出版、2017年5月、1,000円(税別)
【紹介】「親鸞聖人を殺害しようとした悪人の回心物語として語られてきた弁円。板敷山周辺の実地調査や文献研究によりその真の人物像に迫る。」(HPより)
 
 自照社出版
『四国遍路−こころの旅路』
【著者】柴谷宗叔
【出版情報】慶友社、2017年4月21日刊、1,944円
 
 慶友社
『起請文と那智参詣曼荼羅』
【編者】大学院六十周年記念國學院大學影印叢書編集委員会、千々和到責任編集
【出版情報】朝倉書店、2017年4月20日刊、19,000円 (税別)
【紹介】「國學院大學が所蔵する久我家文書、吉田神道文書、山種文書、鳥羽藩関連文書から、中世から近世の起請文を収録。その背景として、起請文に用いられる牛王宝印の木版の出所である那智、熊野への参詣を描いた曼荼羅図を掲載する。」(HPより)
 
 朝倉書店
『アーネスト・サトウの明治日本山岳記』
【著者】アーネスト・サトウ 【訳者】庄田元男
【出版情報】講談社学術文庫、2017年4月10日刊、980円 (税別)
【紹介】「アーネスト・サトウの名は、幕末から明治の日本に赴任したイギリスの外交官としてよく知られているだろう。サトウは、幕末維新期には通訳官として活動し、いったん帰国した後、1895年(明治28年)には駐日公使として再来日を果たした親日家であった。サトウの自叙伝『一外交官の見た明治維新』は、いまも維新史研究の重要史料とされている。  しかし、サトウが、ウォルター・ウェストンやウィリアム・ガウランドと並んで、もしくは、むしろ彼ら以上に、日本の「近代登山の幕開け」に大きく寄与した人物であったことを知る人は案外少ないのではないだろうか。本書は、そうしたサトウの登山家としての仕事を、彼の残した著作から抜粋し、編集したものである。」(HPより)
 
 講談社BOOK倶楽部
『白山平泉寺−よみがえる宗教都市』
【編者】勝山市
【出版情報】吉川弘文館、2017年3月31日刊、1,500円 (税別)
【紹介】「霊峰をはるかに望み、苔むす境内が広がる白山(はくさん)平泉寺(へいせんじ)。1300年前に開かれ、戦国時代には堂社・坊院が建ち並ぶ巨大都市に発展し、石垣や砦など石造りの施設に守られて戦国大名や一向一揆と対峙した。白山山頂を目指す登拝道を踏査し、福井・石川・岐阜県に広がる山岳信仰や経済活動に迫る。世界の都市・城郭に匹敵する宗教都市の栄華がよみがえる。」(HPより)
 
 吉川弘文館
『北國文華』第71号(特集:白山に魅せられた10の人生)
【出版情報】北國新聞社、2017年3月刊、1,600円 (税込)
 
 北國新聞社
『背振山の山岳信仰の研究』
【出版情報】九州歴史博物館(科研研究成果報告書)、2017年3月刊
『史跡富士山 人穴富士講遺跡調査報告書』
【編者】富士宮市教育委員会
【出版情報】富士宮市教育委員会、2017年3月刊、2,500円
【紹介】「富士宮市教育委員会で平成25年度より実施してきた、人穴富士講遺跡の調査成果についての報告書です。遺跡内に碑塔を造立した富士講講社の調査報告や、碑塔の個別カード、古文書資料の翻刻等を掲載しています。本文483ページ。」(HPより)
 
 富士宮市
『那谷寺の歴史と白山・泰澄』
【著者】木崎馨山、室山孝
【出版情報】北國新聞社、2017年3月刊、2,160円 (税込)
【紹介】「泰澄による開山と開創が1300年と重なる霊峰白山と那谷寺の本質を探る好個の本です。那谷寺16世住職木崎馨山氏と郷土史研究家の室山孝氏が永年、温めてきた石山の古刹と白山信仰に関する持論、研究をまとめました。 木崎氏の視点でユニークなのは那谷寺と白山信仰のルーツを探り、日本海側の出雲から越後・姫川まで研究ステージを拡げたばかりか、海を越えて中国・長江、朝鮮半島の白頭山にまで信仰の淵源を求めた点です。「共通する出土品玉の信仰は長江から、白の信仰は朝鮮半島からきた」との説を大胆に展開し、検証しています。このほか、那谷寺の宝物、那谷寺と文学も見応え、読み応え十分です。」(HPより)
 
 北國新聞社
『回峰行の祖 相応さん』
【監修】天台宗典編纂所
【出版情報】天台宗祖師先徳鑽仰大法会事務局(発売:探究社探究社)、2017年3月刊、1,000円 (税別)
【紹介】「回峰行の祖といわれる相応和尚については、あまり知られていないが、比叡山の歴史をひも解く時、相応和尚のことは決して欠かすことができない。比叡山、さらに回峰行についての興味と関心を深めるきっかけとなる一冊。」(HPより)
 
 探究社
『旅する民間宗教者−歓待と忌避のはざまに生きて』
【著者】西海賢二
【出版情報】岩田書院、2017年3月刊、2,600円 (税別)
【紹介】「かつては、木食・遍路・修験者・陰陽師・御師・六部など、様々な人が村にやって来た。 彼ら村に入り来る民間宗教者(宗教的職能者)と、彼らを迎えた村びとたち。 彼らは村びとから、歓待されつつも、忌避される対象でもあった。 しかし、その村びとたちは講を組織し、彼らに導かれ霊地に参詣し、遊山もするのである。 本書は、そのような民間宗教者と庶民の具体像を明らかにしようとする。」(HPより)
 
 岩田書院
『東北の民俗芸能と祭礼行事』
【著者】菊地和博
【出版情報】清文堂出版、2017年3月刊、9,800円 (税別)
【紹介】「シシ踊り、修験系山伏神楽・番楽、田植え踊りの三分野を中心に、民俗芸能研究を通して東北の地域性・固有性を明らかにする。」(HPより)
 
 清文堂出版
『大山詣り』
【著者】川島敏郎
【出版情報】有隣堂、2017年4月14日刊、1000円 (税別)
【紹介】「江戸時代中期以降、関東一円の庶民は講中を組織して、一路大山へと参詣に向かった。「大山詣り」の道中すべてを演出したのが、修験を出自とする御師たちであった。大山へと向かう街道(大山道)には、鳥居や数多くの道標などが設置され、参詣客の便宜を図った。浮世絵などの絵画史料に活写されたその賑わいは、旅案内書、日記などでも窺い知ることができる。本書は、大山の歴史を通観し、縁起絵巻、霊験記をはじめとする各種史料を読み解くことで、大山信仰の全貌を描き出し、現在辿ることのできる史跡にまで言及する。」(HPより)
 
 有隣堂
『悠久』第148号「特集 白山信仰」
【出版情報】鶴岡八幡宮悠久事務局(発売:おうふう)、2017年3月20日刊
【紹介】収録論文に、橋本正宣「白山信仰の成立と展開」、東四柳史明「加賀馬場の信仰」、平泉隆房「越前馬場の信仰」、椙山林継「美濃馬場の信仰」、福原敏男「白山信仰の祭礼と芸能」など。
 
 鶴岡八幡宮
『「イタコ」の誕生マスメディアと宗教文化』
【著者】大道晴香
【出版情報】弘文堂、2017年3月刊、4500円 (税別)
【紹介】「盲目の巫女はブームを経て、アニメのシャーマンへ――イタコ文化はいかにして伝説となったか? 死者を呼び出し、生者へのメッセージを伝える盲目の巫女イタコは、1960年代のブームで一躍全国に知られる存在となった。その半世紀後、現実のイタコが高齢化した一方で、マンガやアニメでは少女イタコがシャーマンとして活躍している。東北の民俗宗教はいかにして新しい宗教文化になり得たのか? フィールドワークと資料の発掘、質問調査から丹念に追跡した貴重な論考。」(HPより)
 
 弘文堂
『村と修験』
【著者】千代田恵汎
【出版情報】北武蔵研究会、2017年3月1日刊、9000円 (税込)
『湯殿山系 即身仏の里』
【著者】野沢博美
【出版情報】無明舎出版、2017年3月刊、1600円(税別)
【紹介】「人々を飢饉や天災、疫病から救うため即身仏となった上人たち。いまに残る上人たちの山寺や遺物を訪ね、その信仰の風土や強靭な精神の源泉を追う写真紀行」(HPより)
 
 無明舎出版
  
 Shinto:A History
【著者】Helen Hardacre
【出版情報】Oxford University Press, 26 January 2017, \5346
【紹介】From time immemorial, the Japanese people have worshipped Kami-spirits that inhabit or represent a particular place, or embody natural forces like the wind, rivers, and mountains. Whenever a new settlement was founded a shrine would be erected for the spirits of that place to honor them and ensure their protection. It was believed that Kami could be found everywhere, that no place in Japan was outside their dominion. Shinto encompasses the doctrines, institutions, ritual, and communal life based on Kami worship. The ideal of Shinto, central to this study, is a construct in which a monarch rules through rituals for the Kami, a priestly order assists the sovereign by coordinating rituals, and the people who fulfill their obligations to the collective are in turn blessed by the Kami. Center and periphery join together in untroubled harmony through this theatre of state. Helen Hardacre offers for the first time in any language a sweeping, comprehensive history of Shinto, which is practiced by some 80% of the Japanese people. The basic building blocks of this vast and varied tradition, she shows, include the related concepts of imperial rule and ritual, the claim that rituals for the Kami are public in character, and the assertion that this complex web of ideas and institutions devoted to the Kami embodies Japan's "indigenous" tradition. This study addresses the story of the emergence and development of these elements and the debates that surround them to this day. Because Shinto is centered on the Kami, it might be assumed that it is a religion, but Hardacre resists that assumption, instead questioning the character of the tradition at each stage of its history. She analyzes and deconstructs the rhetoric of Shinto as a defining feature of Japan's racial identity, inextricably woven into the fabric of Japanese life. This definitive study represents a first, momentous step towards a more developed understanding of Shinto.
 
 Oxford University Press
『山怪 弐 山人が語る不思議な話』
【著者】田中康弘
【出版情報】山と渓谷社、2017年1月19日刊、1200円 (税別)
【紹介】「ベストセラー『山怪 山人が語る不思議な話』(2015年6月・山と溪谷社)、待望の続編、ついに刊行!今回は、東北から中国・四国地方まで新たに取材を敢行、山里に埋もれつつある興味深い体験談を拾い集めた「現在形のフィールドワーク」である。「新たなる遠野物語の誕生」としてさまざまなメディアで絶賛された前作からさらに拡張する、山で働き、暮らす人々の多様な語りは、自在にしてエキセントリック。「語り遺産」ともいうべき、失われつつある貴重な山人たちの体験に、読む者は震撼しつつ、深い郷愁の念のとらわれる。」(HPより)
 
 山と渓谷社
『富士山信仰への複合的アプローチ』
【編者】静岡県考古学会2016年度シンポジウム実行委員会
【出版情報】静岡県考古学会(発売元:六一書房)、2017年3月刊、1400円 (税別)
【紹介】「富士山は、平成25年6月に「富士山一信仰の対象と芸術の源泉―」として、世界遺産に登録されました。史跡富士山として指定される遺跡も構成資産になっており、世界遺産登録に際し富士山周辺に点在する信仰に関わる関連遺跡と共に調査が行われました。山岳信仰に関わる者古学的調査は日本各地で活発に行われており、立山信仰や白山信仰などでは、実態解明において大きな成果を挙げています。富士山信仰においても、発掘調査により得られた者古資料に基づく具体的な検証作業は、信仰の真実性を明らかにする歴史資料の一つとして極めて有効なものとなります。今日、日本人の信仰の基層の一端となっている富士山に対する信仰は、古代以降、長期的あるいは広域的に行われていたものであり、時代的及び地域的特徴は様々です。そこで、本シンポジウムでは、富士山に関わる周辺遺跡の調査成果を基に、富士山信仰をキーワードとして、時代的・地域的な信仰形態を整理し、文化的遺産として世界遺産に登録された富士山について者古学的側面から検証してみたいと考えています。」(HPより)
 
 六一書房
『感じるままに生きなさい−山伏の流儀』
【著者】星野文紘
【出版情報】さくら舎、2017年1月11日刊、1400円 (税別)
【紹介】「山岳信仰の地・出羽三山で修験道を守り続ける羽黒山伏。そのシンプルな言葉が心と体に効いてくる! ●修験道とは「大自然のなかに身をおいて、感じたことを考える哲学」。まず感じること。それから考える。●山や川や海、人間も本来は自然だからね、じつはうまく混ざる。同じものだからだ。●「うけたもう」羽黒修験だけにある言葉だ。すべてを受け入れる。そこには信頼があるんだろうね。●重要なんだよ、気になるということが。気になるって、頭がさせるわけじゃない。魂がさせるわけだから。気になることをどんどんやれば、魂がよろこぶ。●決断は頭ではできない。決断は魂だ。●魂のまにまに、感じたことをやりなさい。頭で止めないこと。感じたことをどうしてやるかは、考えてやりなさい。魂のまにまにを大事にして。そうするとうまくいく。 自然とつながり、感じることを大切にして生きる。これからの生き方のヒント!」(HPより)
 
 さくら舎
『山伏の地方史−群馬の修験道−』
【著者】久保康顕・佐藤喜久一郎・時枝務
【出版情報】みやま文庫、2017年1月刊、1500円
【紹介】「失われた山伏の宗教・修験道を、群馬県の地域社会のなかに探ることで、地域民衆の生活世界の一端を解明している。」(HPより)
 
 みやま文庫
『熊野古道をゆく』
【著者】萩原空木
【出版情報】風媒社、2017年1月刊、2000円 (税別)
【紹介】「森の閑けさ、海の碧さ、山の険しさ、そして風の囁きをもとめて…。声を失い胃ろうの元新聞記者が綴った現代の道中記。」(HPより)
 
 風媒社
『大江戸のお富士さん−富士信仰と巡る富士塚』
【監修】東京都神社庁教学委員会富士信仰研究部会
【出版情報】東京都神社庁教学委員会富士信仰研究部会、2017年刊、1,000円(税込)
【紹介】「富士山が世界遺産に認定され、富士山への登拝はお伊勢参りと同様に、一つの村でその代表者が村中の小金を預かり、皆の祈りを代表する役目を負っての参拝である。日本人は自然を崇拝する気持ちがあり、なかでも富士山に対する想いは強い。東京都内には多くの“町の富士山”としての富士塚、富士信仰の痕跡が多く存在している。一口に富士塚といっても、大きさも、形も様々で、自由に登拝できるものから、年に一度のみ登れるものなどがある。 本書は、現在、神社の管理下にある富士塚約70種を紹介し、富士信仰の痕跡として残っている姿や山開きを中心にしたお祭り等を紹介。現代は、昔あった数多くの富士塚や富士信仰の施設、数々の行事などは消滅しつつあるなかで、信仰の対象としての富士山と富士塚登拝についての正しいあり方を伝えていきたい、という想いから富士信仰研究部会が立ち上がり刊行に至った。」(HPより)
 
 BOOKS鎮守の森